南海トラフ地震情報パラメータ(バージョン1)¶
パラメータ一覧表¶
No | 項目名 | <固有名称>key名 | 設定値 | 意味 | データ定義元 | ユニーク | 備考 |
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XML電文ID | xmlid | 【YYYYMMDDHHmmSS】-【XML電文データハッシュ値】 | 気象庁XML電文ごとに割り振るユニークID | アプリケーション独自定義 | YYYYMMDDHHmmSS値は電文発信時刻(send_datetime値(UTC))で算出。
XML電文データは、気象庁から配信されるデータ内の気象バイナリデータ本文(XMLのgzip圧縮データ)を指す。
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データ種類コード | typecode | "VYSEii"(ii=50-52) | 気象庁XML電文データ種類コード | 気象庁 | VYSE50 - 南海トラフ地震臨時情報
VYSE51 - 南海トラフ地震関連解説情報(定例以外)
VYSE52 - 南海トラフ地震関連解説情報(定例)
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運用種別 | controlstatus | "通常"、 "訓練"、 "試験" | 発表された噴火速報の運用種別 | 気象庁 | ||
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運用種別コード | controlstatuscode | "0"、 "1"、 "2" | 運用種別をコード化した情報 | アプリケーション独自定義 | 複合キー | 0 - 通常
1 - 訓練
2 - 試験
「10:識別番号」との組み合わせで一意なレコードとなる。
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情報形態 | infotype | "発表"、 "訂正"、 "取消" | 情報形態 | 気象庁 | ||
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情報形態コード | infotypecode | "1"、 "2"、 "3" | 情報形態をコード化した情報 | アプリケーション独自定義 | 1 - 発表
2 - 訂正
3 - 取消
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情報種別コード | infokindcode | "1"、 "2" | 発表された情報の種類をコード化した情報 | アプリケーション独自定義 | 1 - 臨時情報(VYSE50、VYSE51)
2 - 定例情報(VYSE52)
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標題 | title | XML電文記載値 | 標題 | 気象庁 | ||
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見出し文 | headline | XML電文記載値 | 見出し文 | 気象庁 | ||
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識別番号 | eventid | XML電文記載値 | 識別情報 | 気象庁 | 複合キー | 「4:運用種別コード」との組み合わせで一意なレコードとなる。 |
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情報番号 | serial | XML電文記載値 | 情報の発表番号 | 気象庁 | ||
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発信時刻 | send_datetime | ISO8601形式
(例:YYYY-MM-DDTHH:mm:SSZ(UTC表記))
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発信時刻 | 気象庁 | ||
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発表時刻 | report_datetime | ISO8601形式
(例:YYYY-MM-DDTHH:mm:00+09:00(JST表記))
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発表時刻 | 気象庁 | 時刻は分単位で刻み、秒は常に00が設定 | |
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編集官署名 | editorial_office | XML電文記載値 | 実際に発表作業を行った官署名 | 気象庁 | ||
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発表官署名 | publishing_office | XML電文記載値 | 業務的に発表した官署名 | 気象庁 | ||
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発信官署コード | officecode | XML電文記載値 | 発信官署コード | 気象庁 | ||
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地震関連情報 | infoserial | XML電文記載値 | 南海トラフ地震に関連する情報の発表種別 | 気象庁 | ||
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地震関連情報コード | infoserialcode | XML電文記載値 | 南海トラフ地震に関する情報の発表種別コード | 気象庁 | ||
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地震情報 | earthquakeinfo | XML電文記載値 | 本文 | 気象庁 | ||
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参考情報 | appendix | XML電文記載値 | 南海トラフ地震に関する参考情報 | 気象庁 | ||
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次回発表予定 | nextadvisory | XML電文記載値 | 次回情報の配信予定 | 気象庁 | ||
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追加情報 | additionalinfo | XML電文記載値 | 追加情報 | 気象庁 |
パラメータ詳細¶
説明 気象庁XML電文ごとのユニークな値を設定。 情報定義元 気象庁XML電文データを基にアプリケーションで独自定義。 設定値 気象庁のXML電文の発信時刻(send_datetime値)とXML電文のハッシュ値(SHA256)を利用し、【YYYYMMDDHHmmSS】+ 【XML電文ハッシュ値】を設定。 備考 XML電文の発信時刻(send_datetime値)はUTC表記。同一XML電文で登録された情報を取得する際などの利用を想定。
説明 XML電文のデータ種類コードを設定。 情報定義元 気象庁通知電文ヘッダ: XML電文のデータ種類コード値部 設定値 南海トラフ地震情報では、「VYSE50」、「VYSE51」または「VYSE52」を設定。 備考 VYSE50:南海トラフ地震臨時情報VYSE51:南海トラフ地震関連解説情報(定例以外)VYSE52:南海トラフ地震関連解説情報(定例)
説明 発表された南海トラフ地震情報の運用種別を設定。 情報定義元 気象庁XML電文(南海トラフ地震情報)内:<Report><Control><Status>タグ 設定値 情報定義元の値をそのまま設定。情報定義元は、「通常」、「訓練」、「試験」のいずれかが設定。備考 通常報について- 南海トラフ地震に関する情報を発表する南海トラフ地震情報が元の情報の場合、controlstatusを「通常」で設定します。訓練報について- 気象庁が不定期で訓練報を通知することがあり、この場合controlstatusを「訓練」で設定します。- 訓練報の扱いは、利用者毎の定義となります。試験報について- 気象庁が不定期で試験報を通知することがあり、この場合controlstatusを「試験」で設定します。- 試験報の扱いは、利用者毎の定義となります。
説明 controlstatusをコード化した文字列を設定。 情報定義元 気象庁XML電文データを基にアプリケーションで独自定義。 設定値 controlstatus値により下表の条件で設定。 備考
運用種別: controlstatus 運用種別コード: controlstatuscode 通常 0 訓練 1 試験 2
説明 情報形態を設定。 情報定義元 気象庁XML電文(南海トラフ地震情報)内:<Report><Head><InfoType>タグ 設定値 情報定義元の値をそのまま設定。“発表”、“訂正”、“取消”のいずれかが設定。備考
説明 infotypeをコード化した文字列を設定。 情報定義元 気象庁XML電文データを基にアプリケーションで独自定義。 設定値 infotype値により下表の条件で設定。 備考
発表形態: infotype 発表形態コード: infotypecode 発表 1 訂正 2 取消 3
説明 発表された南海トラフ地震情報が、臨時情報であるか定例情報であるか判別するコード値を設定。 情報定義元 気象庁XML電文データを基にアプリケーションで独自定義。 設定値 typecode値により下表の条件で設定。 備考
データ種類コード: typecode 情報種別コード: infokindcode 備考 VYSE50VYSE511 南海トラフ地震臨時情報南海トラフ地震関連解説情報(定例以外)VYSE52 2 南海トラフ地震関連解説情報(定例)
説明 本情報の具体的な内容を示す値を設定。 情報定義元 気象庁XML電文(南海トラフ地震情報)内:<Report><Head><Title>タグ 設定値 情報定義元の値をそのまま設定。 備考
説明 見出しの内容を設定。 情報定義元 気象庁XML電文(南海トラフ地震情報)内:<Report><Head><Headline><Text>タグ 設定値 情報定義元の値をそのまま設定。 備考
説明 発表された南海トラフ地震情報を識別するための番号を設定。 情報定義元 気象庁XML電文(南海トラフ地震情報)内:<Report><Head><EventID>タグ 設定値 情報定義元の値をそのまま設定。 備考 南海トラフ地震情報識別番号は、情報を識別するために気象庁のシステムが割り振る任意の14桁を設定する。南海トラフ地震関連解説情報(第n号)(VYSE51)の発表においては、続報(第2号~)の場合、初報(第1号)と同じ識別番号が割り振られる。
説明 情報の発表番号を設定。 情報定義元 気象庁XML電文(南海トラフ地震情報)内:<Report><Head><Serial>タグ 設定値 "1"、または情報定義元の値をそのまま設定。 備考 臨時の南海トラフ地震関連解説情報(VYSE51)の発表においては、初報(第1号)の場合は"1"、続報(第2号~)の場合は前回電文の情報番号に1を加えた値が設定される。南海トラフ地震臨時情報(VYSE50)および定例の南海トラフ地震関連解説情報(VYSE52)の場合、固定で"1"を設定する。
説明 気象庁システムからの発信時刻を設定。 情報定義元 気象庁XML電文(南海トラフ地震情報)内:<Report><Control><DateTime>タグ 設定値 情報定義元の値をそのまま設定。 備考 UTC表記のDateTime型
説明 発表官署が南海トラフ地震情報を発表した時刻を設定。 情報定義元 気象庁XML電文(南海トラフ地震情報)内:<Report><Head><ReportDateTime>タグ 設定値 情報定義元の値をそのまま設定。 備考 JST表記のDateTime型時刻は分単位で、秒は常に"00"
説明 実際に発表作業を行った官署名を設定。 情報定義元 気象庁XML電文(南海トラフ地震情報)内:<Report><Control><EditorialOffice>タグ 設定値 情報定義元の値をそのまま設定。 備考
説明 業務的に発表した官署名を設定。 情報定義元 気象庁XML電文(南海トラフ地震情報)内:<Report><Control><PublishingOffice>タグ 設定値 情報定義元の値をそのまま設定。 備考
説明 電文の発信を行った官署コード値を設定。 情報定義元 気象庁通知電文ヘッダ: 発信官署コード値部 設定値 情報定義元の値をそのまま設定。設定されるコード値とそれに対応する官署名を下表に示す。備考
発信官署コード(英字発信官署名) 気象官署名RJTD 気象庁本庁 JPOS 大阪管区気象台
説明 電文に関する情報の発表種別名称を設定。 情報定義元 気象庁XML電文(南海トラフ地震情報)内:<Body><EarthquakeInfo><InfoSerial><Name>タグ 設定値 情報定義元の値をそのまま設定。 備考 上記サイトのコード管理表及び個別コード表の『個別コード表[zip形式]』内の、「地震火山関連コード表.xls」のEarthquakeInformation コード表シート(52)の「Name」列の定義を参照。
説明 電文に関する情報の発表種別コードを設定。 情報定義元 気象庁XML電文(南海トラフ地震情報)内:<Body><EarthquakeInfo><InfoSerial><Code>タグ 設定値 情報定義元の値をそのまま設定。 備考 上記サイトのコード管理表及び個別コード表の『個別コード表[zip形式]』内の、「地震火山関連コード表.xls」のEarthquakeInformation コード表シート(52)の「Code」列の定義を参照。
説明 電文の本文を設定。 情報定義元 気象庁XML電文(南海トラフ地震情報)内:<Body><EarthquakeInfo><Text>タグ 設定値 情報定義元の値をそのまま設定。 備考
説明 南海トラフ地震情報に関する情報の種類などの参考情報を設定。 情報定義元 気象庁XML電文(南海トラフ地震情報)内:<Body><EarthquakeInfo><Appendix>タグ 設定値 情報定義元の値をそのまま設定。 備考
説明 南海トラフ地震情報の次回の情報発表予定時刻等に関する情報を設定。 情報定義元 気象庁XML電文(南海トラフ地震情報)内:<Body><NextAdvisory>タグ 設定値 情報定義元の値をそのまま設定。 備考
説明 追加情報を設定。 情報定義元 気象庁XML電文(南海トラフ地震情報)内:<Body><Text>タグ 設定値 情報定義元の値をそのまま設定。 備考
REST APIで取得できるデータ例(JSON)¶
"code": "200", // REST API実行結果コード "message": "success.", // REST API実行結果メッセージ "datalist": [ // REST API取得データ(配列) { "id" : "840660" // システムで採番されたユニークID "datatypename" : "jmaearthquake_trough" // データタイプ名(南海トラフ地震情報)=jmaearthquake_trough) "dataversion" : 1 // データバージョン "create_date" : "2021-02-05T18:00:26.435932+09:00" // システム登録日時 "update_date" : "2021-02-05T18:00:26.435932+09:00" // システム更新日時 "expire_date" : "" // 保存期限日時 // 以下、データタイプ固有パラメータ "title" : "南海トラフ地震関連解説情報" // 標題 "xmlid" : "20210205090021-e52a19485d3ca08b7c9fcadbe71bbd812b621b11c3d1cb4d2e81bee76d5e046b" // XMLID "serial" : "1" // 情報番号 "eventid" : "20210205180000" // 識別番号 "appendix" : "【南海トラフ地震臨時情報】 情報発表条件: ○南海トラフ沿いで異常な現象が観測され、その現象が南海トラフ沿いの大規模な地震と関連するかどうか調査を開始した場合、または調査を継続している場合 ○観測された異常な現象の調査結果を発表する場合 情報名に付記するキーワード: ○「調査中」 下記のいずれかにより臨時に「南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会」を開催する場合 ・監視領域内※1でマグニチュード6.8以上の地震※2が発生 ・1カ所以上のひずみ計での有意な変化と共に、他の複数の観測点でもそれに関係すると思われる変化が観測され、想定震源域内のプレート境界で通常と異なるゆっくりすべりが発生している可能性がある場合など、ひずみ計で南海トラフ地震との関連性 の検討が必要と認められる変化を観測 ・その他、想定震源域内のプレート境界の固着状態の変化を示す可能性のある現象が観測される等、南海トラフ地震との関連性の検討が必要と認められる現象を観測 ○「巨大地震警戒」 想定震源域内のプレート境界において、モーメントマグニチュード8.0以上の地震が発生したと評価した場合 ○「巨大地震注意」 ・監視領域内※1において、モーメントマグニチュード7.0以上の地震※2が発生したと評価した場合(巨大地震警戒に該当する場合は除く) ・想定震源域内のプレート境界において、通常と異なるゆっくりすべりが発生したと評価した場合 ○「調査終了」 (巨大地震警戒)、(巨大地震注意)のいずれにも当てはまらない現象と評価した場合 ※1 南海トラフの想定震源域及び想定震源域の海溝軸外側50km程度までの範囲 ※2 太平洋プレートの沈み込みに伴う震源が深い地震は除く 【南海トラフ地震関連解説情報】 情報発表条件: ○観測された異常な現象の調査結果を発表した後の状況の推移等を発表する場合 ○「南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会」の定例会合における調査結果を発表する場合(ただし南海トラフ地震臨時情報を発表する場合を除く) ※すでに必要な防災対応がとられている際は、調査を開始した旨や調査結果を南海トラフ地震関連解説情報で発表する場合があります。" // 参考情報 "headline" : " 第40回南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会、第418回地震防災対策強化地域判定会で、南海トラフ周辺の地殻活動を評価しました。" // 見出し文 "infotype" : "発表" // 情報形態 "typecode" : "VYSE52" // データ種類コード "infoserial" : "定例解説" // 地震関連情報 "officecode" : "JPOS" // 発信官署コード "infokindcode" : "2" // 情報種別コード "infotypecode" : "1" // 情報形態コード "nextadvisory" : "" // 次回発表予定 "controlstatus" : "通常" // 運用種別 "send_datetime" : "2021-02-05T09:00:21Z" // 発信時刻 "additionalinfo" : "" // 追加情報 "earthquakeinfo" : " 本日(2月5日)開催した第40回南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会、第418回地震防災対策強化地域判定会で評価した、南海トラフ周辺の地殻活動の調査結果は以下のとおりです。 現在のところ、南海トラフ沿いの大規模地震の発生の可能性が平常時(注)と比べて相対的に高まったと考えられる特段の変化は観測されていません。 (注)南海トラフ沿いの大規模地震(M8からM9クラス)は、「平常時」においても今後30年以内に発生する確率が70から80%であり、昭和東南海地震・昭和南海地震の発生から既に70年以上が経過していることから切迫性の高い状態です。 1.地震の観測状況 (顕著な地震活動に関係する現象) 南海トラフ周辺では、特に目立った地震活動はありませんでした。 (ゆっくりすべりに関係する現象) プレート境界付近を震源とする深部低周波地震(微動)のうち、主なものは以下のとおりです。 (1)四国西部から中部:1月10日から30日 これとは別に以下のとおり、プレート境界付近で浅部低周波地震(微動)及び浅部超低周波地震を観測しています。 (2)紀伊半島南東沖:12月6日から1月21日、1月26日から29日 2.地殻変動の観測状況 (ゆっくりすべりに関係する現象) 上記(1)の深部低周波地震(微動)とほぼ同期して、周辺に設置されている複数のひずみ計でわずかな地殻変動を観測しました。周辺の傾斜データ及びGNSS観測でも、わずかな変化が見られています。 上記(2)の浅部低周波地震(微動)及び浅部超低周波地震とほぼ同期して、周辺の複数の孔内間隙水圧計などで地殻変動が観測されています。このような変動は2010年の観測開始以来何度か観測されていますが、今回の変動はその中でも最大のも のです。また、紀伊半島に設置されている複数のひずみ計でもわずかな地殻変動が見られています。なお、現在はいずれも収まってきています。 GNSS観測によると、2019年春頃から四国中部でそれまでの傾向とは異なる地殻変動が観測されています。また、2020年夏頃から紀伊半島西部・四国東部でそれまでの傾向とは異なる地殻変動が観測されています。加えて、2020年夏頃か ら九州北部及び九州南部でそれまでの傾向とは異なる地殻変動が観測されています。 (長期的な地殻変動) GNSS観測等によると、御前崎、潮岬及び室戸岬のそれぞれの周辺では長期的な沈降傾向が継続しています。 3.地殻活動の評価 (ゆっくりすべりに関係する現象) 上記(1)の深部低周波地震(微動)と地殻変動は、想定震源域のプレート境界深部において発生した短期的ゆっくりすべりに起因するものと推定しています。 2019年春頃からの四国中部の地殻変動、2020年夏頃からの紀伊半島西部・四国東部での地殻変動、2020年夏頃からの九州北部及び九州南部での地殻変動は、それぞれ四国中部周辺、紀伊水道周辺、日向灘北部及び日向灘南部のプレート境界 深部における長期的ゆっくりすべりに起因するものと推定しています。 これらの深部低周波地震(微動)、短期的ゆっくりすべり、及び長期的ゆっくりすべりは、それぞれ、従来からも繰り返し観測されてきた現象です。 上記(2)の浅部低周波地震(微動)、浅部超低周波地震及び地殻変動は、これまでの観測結果や研究成果を考慮すると想定震源域のプレート境界浅部において発生したゆっくりすべりに起因する可能性があります。なお、これらの現象の発生頻度・規 模等発生様式については今後も観測・研究が必要です。 (長期的な地殻変動) 御前崎、潮岬及び室戸岬のそれぞれの周辺で見られる長期的な沈降傾向はフィリピン海プレートの沈み込みに伴うもので、その傾向に大きな変化はありません。 上記観測結果を総合的に判断すると、南海トラフ地震の想定震源域ではプレート境界の固着状況に特段の変化を示すようなデータは得られておらず、南海トラフ沿いの大規模地震の発生の可能性が平常時と比べて相対的に高まったと考えられる特段の変 化は観測されていません。" // 地震情報 "infoserialcode" : "200" // 地震関連情報コード "report_datetime" : "2021-02-05T18:00:00+09:00" // 発表時刻 "editorial_office" : "大阪管区気象台" // 編集官署名 "controlstatuscode" : "0" // 運用種別コード "publishing_office" : "気象庁" // 発表間署名 } ]