WebSocket API仕様(緊急地震速報(予報、PLUM法・長周期地震動)受信者向け)¶
本データタイプは2026年3月1日より受注開始予定です。現在公開している仕様は開発中のものであり、予告なく変更される場合があります。
目次
緊急地震速報(予報、PLUM法・長周期地震動)について¶
- 緊急地震速報は、気象庁から発表される地震動の警報・予報のことで、震源に近い観測点でとらえた地震波(P波、初期微動)から震源要素等(震源・規模・発生時刻)を瞬時に推定し、強い揺れ(S波、主要動)の大きさおよび到達時刻を知らせるものです。本サービスは、緊急地震速報(予報)を用いて受信地点における震度や長周期地震動、猶予時間を予測してお知らせするものです。
- 本サービスは、緊急地震速報(予報)を用いて受信地点における震度、到達時間、長周期地震動階級および長周期地震動の周期別階級を予測してお知らせするものです。
- 本データタイプ:"jmaeewlg"は、気象庁が定義する 「一般向け予報」 を提供するサービスです。
- 「特定向け予報」のサービスが必要なお客様はお問い合わせください。(離島などの1つの観測点の観測データに基づく予報を必要とする場合)
注意事項¶
- 本サービスは、地震の発生を予知するものではありません。本サービスの出力は、気象庁が発表する緊急地震速報(予報)に含まれる予報資料(震源の位置・深さ、地震の規模、発生時刻)を用いて、気象庁長官の許可を得た予測手法に基づく予報です。
- 気象庁が発表する予報資料は、地震発生直後の短時間で震源や規模等の推定を行うため、精度が十分でない場合があります。このため、予想される震度や猶予時間にも誤差が生じる場合があります。
- 緊急地震速報の特性上、直下地震など震源に近い場合は、予報が主要動到達に間に合わないことがあります。
- 1観測点のデータを使っている段階では、地震以外の揺れ(事故、落雷)や機器障害により誤った情報を発表する可能性があります。
- 本サービスでは、予想精度の観点から200 kmより深い地震については従来手法による震度予想を行いません。深さ100 km以深200km以浅の地震においては従来手法による震度予想を行いますが、予想精度が十分でない場合があります。PLUM法による震度予測は震源の深さに関わらず行います。また、震源の深さが150 kmより深い場合、長周期地震動の予測を行いません。
- 本サービスでは、緊急地震速報(予報)のうち「最大予測震度のみの高度利用者向け緊急地震速報」の電文はマグニチュード情報が設定されておらず、震度予測計算ができないため、通知を行いません。このため、地震発生直後に初めて通知する緊急地震速報の電文シーケンス番号が1(初報)でない可能性があります。
- PLUM法による震度の予測を行う場合、気象庁が発表するリアルタイム震度電文に含まれる観測情報を用いますが、気象庁における観測点の運用管理等のために必要な観測点の情報が得られないことがあります。このような場合、PLUM法による予測計算を行うことができません。
- 長周期地震動階級の予報では、長周期地震動階級と周期別階級を予測しますが、予測結果には誤差が含まれます。また、構造物の振動の予報とは異なることにご注意ください。
- 緊急地震速報の特性や限界に関しての詳細は、 気象庁のwebサイト などでご確認ください。
- 長周期地震動についての詳細は以下をご確認ください。
- 本サービスの地震動予報は、予報業務許可第190号(株式会社かなめ技術開発)で気象庁から許可を受けています。
- 本サービスは、経緯度情報に世界測地系を利用します。
- 本サービスでは、気象庁発表緊急地震速報の訓練報は取り扱いませんが、「訓練報」モードで通知されることがあるため、適切な処理を行ってください。
- 本サービスをご利用になる場合に必要なインターネット回線の要件は以下に記載しています。
取り扱い対象データについて¶
- 本サービスで取り扱うデータには、「通常報」「訓練報」「試験報」の3つのモード(運用種別)が存在しております。データを利用する際は、これらのモードに対して適切な処理を行ってください。
- 例えば「訓練報」「試験報」モードのデータは利用しない、利用する場合は明らかに 訓練 や 試験 であることが分かるようにするなど、利用者の混乱を避けてください。
- 「訓練報」「試験報」モードのデータを、「通常報」データであるかのような処理は 行わない でください。
- モードの誤用によるトラブルについては、弊社は一切の責任を負わないものとします。
取り扱うモードは利用するサーバによって異なります。各サーバで取り扱うモードは、以下の通りといたします。
本番系WebSocketサーバでのAPI利用の場合¶
- 本番系WebSocketサーバでは、「通常報」のみを取り扱い、それ以外のモードは取り扱いません。
「緊急地震速報を適切に利用するために必要な受信端末の機能及び配信能力に関するガイドライン」について¶
受信端末のガイドラインについて¶
- 気象庁から「緊急地震速報を適切に利用するために必要な受信端末の機能及び配信能力に関するガイドライン」(以降、"受信端末のガイドライン"と略記)が公示されています。
- 受信端末のガイドラインの詳細な内容については、 気象庁のwebサイト の資料をご確認ください。
本APIを利用するユーザ様へ受信端末のガイドライン作成と公示のお願い¶
- 本APIの緊急地震速報を組み込むユーザ様の製品やサービスについては、受信端末のガイドラインの作成と公開をお願いしております。
- 作成いただいた受信端末のガイドラインの準拠状況については以下のwebサイトで公開いたします。
- 弊社から受信端末のガイドラインの書面のテンプレートをお渡しいたします。
緊急地震速報の通知について¶
- 気象庁発表の緊急地震速報を元に、地域毎の震度予測情報などをWebSocket API経由で通知します。
- 本サービスでは、2次メッシュコード(10㎞四方)で分けられたエリアごとの地震情報を通知します。
- 本サービスでは、 震度3(intensity値2.5)以上 または 長周期地震動階級1(lg_inte値1)以上 と推測されたエリアの地震情報を通知します。
- 2次メッシュコード以外のピンポイントエリアでの地震情報や、震度2以下も含む震度予測情報の通知利用など、ご要望がありましたらご相談ください。
WebSocket API 緊急地震速報(予報、PLUM法・長周期地震動)通知メッセージ仕様¶
緊急地震速報(予報、PLUM法・長周期地震動):WebSocket API通知メッセージ表
セクション パラメータ タイプ 設定値 意味 備考 version Hash 以下の2パラメータを設定 メッセージのバージョン情報設定セクション common_version String 任意 commonセクションのパラメータバージョン 現在は1のみ対応 details_version String 任意 detailsセクションのパラメータバージョン 現在は1のみ対応 common Hash 以下の4パラメータを設定 メッセージの共通情報設定セクション 以下の4パラメータはバージョン1のもの datatype String jmaeewlg メッセージのタイプ msgid String 独自定義値 メッセージ毎の一意な番号 JMA-EEWLG-[地震ID]-[seqno]-ver[VER] など sendid String 独自定義値 メッセージの配信元情報 緊急地震速報配信サーバ(JMA) など senddatetime String YYYY-MM-DD HH:mm:SS+HH:mm形式 メッセージの送信時刻 details Hash データタイプ毎のパラメータを設定 メッセージの詳細情報設定セクション 緊急地震速報情報(予報、PLUM法・長周期地震動)を設定します。 WebSocket APIからの緊急地震速報(予報、PLUM法・長周期地震動)通知メッセージ詳細
version区(セクション)
- common_version:common区のバージョンが設定されます。(現在は"1"のみ利用)
- details_version:details区(緊急地震速報(予報、PLUM法・長周期地震動))のバージョンが設定されます。(現在は"1"のみ利用)
common区(セクション)
common_version: "1"は、以下のパラメータを含みます。
datatype:緊急地震速報(予報、PLUM法・長周期地震動)のdatatype名:"jmaeewlg"が設定されます。
msgid:地震情報毎の一意な値が設定されます。
書式:[sendid]-EEWLG-[地震ID]-[シーケンス番号]-ver[緊急地震速報(予報、PLUM法・長周期地震動)バージョン] [sendid]:緊急地震速報(予報、PLUM法・長周期地震動)の発信元情報です。 JMA:気象庁を意味します。 [地震ID]:地震情報ごとに気象庁が割り振る番号です。 [シーケンス番号]:地震IDごとの地震発表時に気象庁が更新する番号です。キャンセル報の場合、シーケンス番号の末尾に「cancel」が付与されます。 [緊急地震速報(予報、PLUM法・長周期地震動)バージョン]:緊急地震速報(予報、PLUM法・長周期地震動)のバージョン値(=details_version)です。
sendid:緊急地震速報(予報、PLUM法・長周期地震動)の発信元情報が設定されます。(例:JMA など)
senddatetime:緊急地震速報(予報、PLUM法・長周期地震動)通知メッセージの送信時刻が設定されます。(YYYY-MM-DD HH:mm:SS+HH:mm形式)
details区(セクション)
- details区は、バージョンによりパラメータが異なります。
サンプルプログラム¶
html(javascript)
WebSocket APIへの接続と認証および緊急地震速報メッセージの受信表示処理
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112
<html> <head> </head> <body> <div id="output"></div> <script> (function() { // websocketサーバアドレスおよびポートを指定 var ws = new WebSocket("wss://localhost:443"); var output = document.getElementById('output'); function logStr(eventStr, msg) { return '<div>' + eventStr + ':' + msg + '</div>'; } // websoket接続確立イベント処理 ws.onopen = function() { output.innerHTML += logStr('connect', 'success'); // websocket認証メッセージ var auth_message = { version: { common_version: "1", // commonセクションバージョン details_version: "1" // detailsセクションバージョン }, common: { datatype: "authentication", // データタイプ:認証(authenticaion指定) msgid: "*", // *を設定(認証では利用しない) sendid: "*", // *を設定(認証では利用しない) senddatetime: "*" // *を設定(認証では利用しない) }, details: { password: "trialpass" // ユーザパスワードを設定(利用申請時に発行) }, sender: { version: "1", // senderセクションバージョン userid: "trialuser", // ユーザIDを設定(利用申請時に発行) termid: "000000001" // 接続端末識別IDを設定(ユーザがユニークな値となるよう任意に採番) }, receiver: { version: "1", // receiverセクションバージョン userid: "*", // *を設定(認証では利用しない) termid: "*" // *を設定(認証では利用しない) } }; // JSON形式に変換し、websocketサーバに送信 ws.send(JSON.stringify(auth_message)); }; // メッセージ受信イベント処理 ws.onmessage = function(e) { // JSON形式からオブジェクトに変換 var parse = JSON.parse(e.data); switch( parse.common.datatype ) { case "authentication": // 認証メッセージ受信処理 output.innerHTML += logStr('recieved', 'authentication result'); if( parse.details.resultcode === '200' ) { // 認証成功 output.innerHTML += logStr('authentication', 'success'); } else { // 認証失敗 output.innerHTML += logStr('authentication', 'failed'); } break; case "jmaeewlg": // 緊急地震速報(予報、PLUM法・長周期地震動)受信処理 // 地震メッセージ種別判別 switch( parse.details.type ) { case 0: // 通常報 break; case 1: // 訓練報 output.innerHTML += "<br><FONT color=\"#ff0000\">これは訓練報です。</FONT><br>"; break; case 2: // 試験報 output.innerHTML += "<br><FONT color=\"#ff0000\">これはテスト報です。</FONT><br>"; break; } // 地震情報 var od = new Date(); od.setTime(parse.details.eewinfo.occured_datetime * 1000); var od_hh = od.getHours(); var od_mm = od.getMinutes(); var od_ss = od.getSeconds(); output.innerHTML += od_hh + ":" + od_mm + ":" + od_ss + ":" + "頃 地震が発生しました。<br>"; output.innerHTML += "震源地は、北緯" + parse.details.eewinfo.latitude + "度 東経" + parse.details.eewinfo.longitude + "度 深さ" + parse.details.eewinfo.depth + "km 地点です。<br>"; output.innerHTML += "マグニチュード" + parse.details.eewinfo.magnitude + "と推測されます。<br>"; // 地域予測震度情報(例:メッシュコード:533945=新宿区) if( parse.details.areainfo["533945"] !== void 0 ) { output.innerHTML += "このエリアの震度は" + parse.details.areainfo["533945"].intensity + "程度と推測されます。<br>"; var sd = new Date(); sd.setTime(parse.details.areainfo["533945"].s_time * 1000); var sd_hh = sd.getHours(); var sd_mm = sd.getMinutes(); var sd_ss = sd.getSeconds(); output.innerHTML += "主要動の到達時刻は" + sd_hh + ":" + sd_mm + ":" + sd_ss + ":" + "頃と推測されます。<br>"; } break; } }; // 切断イベント処理 ws.onclose = function (e) { output.innerHTML += logStr('disconnect', e.code + ' - ' + e.type); }; }()); </script> </body> </html>